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2009.12.17

【宇宙戦艦ヤマト 復活編】それでもヤマトは星の海を往く

やっとこさ観てきました、「宇宙戦艦ヤマト復活編」
客の入りは6~7割くらい?中年男性が多かったものの、親子連れや女性一人もちらほら。若いカップルは実写版と間違えたんじゃないだろうな(^^;)
結論から言えば良かったですヨ。点数つけるなら…75点くらい?何のかんの言ってもヤマトはヤマト。「ヤマト的な」外連味、醍醐味が楽しめる人なら楽しめるかと。
じゃあ、ちまたで悪口言われてるのは何なのか?考えてみたところ、以下に当てはまる人はヤマトは観ない方が良いんじゃないか?という結論になりました。

○粗探しが何より大好きな人
○二言目にはリアルリアルと連呼するガンダム脳とでもいうべき人
○全ての謎に答えがないと不安な受験後遺症とでもいうべき人
○記号的"萌え"が無いとアニメじゃない、という人
○惚れた腫れたが無いと映画じゃない、という人
○"正義"が勝つのは軍国主義的で危険だ!という人
○ヤマトの原作者は松本零士だと未だに勘違いしている人
○ヤマトに続編があるだけで悪だという人

別にそれが悪いとは言いません。
ただ、そういう人がヤマトを観に行ってもしょうがないのは、端から明白であって、わざわざケチをつける為に観に行って、無責任に罵詈雑言を垂れ流すのは止めてくれ、て事です。

以下、ネタバレを含みます。

正直、最初に配られたプロモーション映像観た時は完全に諦めの方が強かったですが、よくぞあそこまで直したモンです。

しかし、強引だとか無理矢理とかいう声がやたら聞こえるけど、個人的にはあまり感じなかったけどねぇ、つか、ケチなんて付けだしゃいくらでもつけれるもんで。そんな事より、「CGなのにヤマトに巨大感がちゃんとあった」とかの方が大事だと思うんだけどねぇ。

ヤマトというのは、劇場版二作の成功が大きすぎた反面、「2」以降続いた事への反感が大きすぎて、「ヤマトを叩くのが格好いい」的な中途半端な反体制的気分の変な流れがあるんだけど(「自民党叩くのカッコイイ!」的な)もう難癖みたいなのが多すぎる。そういう人は、例えば伊武雅刀氏演じるゴルイ提督がヤマトに感じ入って敵に反旗を翻すって「だけ」で気に入らない、とかね。そういう人は、自分の狭量な人生経験だけにおいてしか叩けない、可哀相だね、だれも助けてくれなかったんだねと。あるんだよ、そういう事が。本当に一生懸命やってればそういう事もあるのに。何か整合性がないとか、御都合主義だとか、作品を観てそんな所にしか想いを馳せる事ができないって可哀相ですねと。

ヤマト的な大らかな良さというか外連味、醍醐味があった反面、時代が進んで窮屈になった部分もあって板挟み的な部分も感じられました。
一例として、第一次船団の被害状況がリアルタイムで伝わらなかったり、アマールに到着した古代のメッセージが一方的な通信(地球とのリアルタイムなやりとりができない)等は、旧作ではすっとぼけられた部分も、今ではそうはいかないという辺り、すっきりしないというか面倒くさい感じがありました。「完結編」で初めて「スペースコロニー」という単語が出た時の違和感と同じですね。ディスプレイに漢字表記が出る辺り、突き詰めていくとそうなると分かっている反面、嫌でもエヴァを連想してしまう、とか。ガンダム以降、エヴァ以降のヤマト、という複雑な感じはありました。かと言って、そうそう昔ながらのままにもできない所、さじ加減の難しさは感じます。

また、観ている側が年を取ったのに合わせてか?古代が「大人の対応」を迫られる部分も。アマールに制裁を加えるSUSに対して「ヤマトだけで対応できる問題では無い」という古代に対し上条達若手達が憤る辺り、観ているオジサン達も妙に共感してしまったのでは?そういえば、劇場に来ていた客層は、自分と同じ40代?のオジサン達が目立ちました。とはいえ、親子連れや若いカップル等もいたのはちょっと意外でした。あと、中年女性一人、というのもちらほら。「初恋は古代君」て世代なんでしょうねぇ。

とはいえ、ヤマト的な良さは満載で、アクエリアスの氷塊をぶち破って発進するヤマトのシーンでは滂沱の涙を禁じ得ませんでした。他にも、ボロボロのブルーノア(!)で敵を撃破する凄腕の古代とか、ブラックホールの外縁でフライバイワープを試みる移民船団のハラハラドキドキとか、いかにもヤマトって感じのテイストは満載でした。
キャラ的にも「お前ら、スパナの使い方も習わなかったのか?!」って怒る太助とか(なんつか、まるで山崎さんにそっくりになってて笑った)、最期に地球に残る佐渡先生(永井さんさすがに声老けた?)とアナライザー(さすがにスカートめくりはNGかw)とか、旧キャラもそれなりに活躍してくれたのは嬉しいところ。惜しむらくは、島次郎から何か兄を偲ばせる台詞が一つくらいは欲しかったところ。同じく地球に残るけど、ヤマトに乗らなくてもやっぱり真田さん最強(笑)とか。ここの降りについては、御都合主義とか突っ込む輩が山程居るんだろうが、個人的には「来たキタ~っ!」てな感じで全然文句ないですよ。
あと、音楽の稿で詳しく書きますが、最期の戦闘シーンでの「交響曲ヤマト」第4楽章ラストのグランドフィナーレ部分がぴったりはまっていたのには、ホント鳥肌が立ちました。やはり音楽がピタリとはまってこそのヤマトかと。

「原案 石原慎太郎」のデカイテロップにはさすがに苦笑させられたが、氏のかねてからの「アメリカ一極支配」への反論がストーリーのベースにある。要するにSUS=アメリカ、星間連合=国連加盟、特にNATO西側諸国、アマール=中東の石油産油国、なのは歴然としている。状況としては、「日本沈没」で日本人が国外脱出しようとしても世界中が受け入れを拒否している、という結構ヒドイ状況だ。原案が検討されていたのがバブル期すぐ後だったというのが、(日本の経済進出に対して米国の反感も強かった時期だけに)地球=日本が侵略に乗り出したという感覚につながっている感がある。とはいえ、そのテーマなら、ヤマトⅢを突き詰めた方が、面白い物になりそうだ。まぁ「ガンダムSEED」でもやっちゃってるテーマだし。そこら辺は、あくまでベース程度で頭の隅に留める方が良さそうだ。何と言っても最期にオチが付くし。つかヤマトの世界に"ヤプール人"的な存在はどんなもんでしょうねぇ?そこらへんだけはさすがに?マークがついたが…。

総論として、ストーリーがどうとか、整合性がどうとか、謎が全部解けずに続編とは何事かとか、そういう方には微塵もオススメしない。つか、最後の一つについては、某「通りすがりのライダー」にこそ、からんでいただきたい。だが、「小難しい理屈よりテンポ良く楽しめりゃいい」「なんだかんだ言ってあの音楽でヤマトが飛んでくのには痺れる」「俺、浪花節に弱いんだわ」という方なら、観てソンは無いと思う。湖川氏デザインのキャラの好き嫌いはあるだろうが総じて作画レベルは高いし、CGのヤマトも違和感は感じさせないし(モデリングの大倉雅彦、メカ演出の羽原信義両氏の頑張りが大きい)何よりCGだからこそできる戦闘シーン(逆にCGシーンである事に不必要に固執したこれ見よがしな回り込み等の演出はほとんど無かったように思う)の出来は素晴らしかった。

何より四半世紀を経て、宮川泰さんもハネケンさんも阿久悠さんも富山敬さんも金田伊功さんも小泉謙三さんも居なくなってしまったが、それでも山寺宏一氏でも38歳になっても古代は古代だったし、CGになってもヤマトはヤマトに変わりなかった。この一言に尽きる。
世間の風評に流されず、ぜひ御自分の判断で観に行ってみてはどうでしょうか?

長文になってしまったので、作画、音楽については別稿を設けたいと思います。

実に完結で的確な感想を発見、自分の文章はだらだらクドイなぁ…。
http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20091212173653

 

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